Clinic Service遺伝相談外来
遺伝相談外来のご案内
当院の遺伝相談外来では、臨床遺伝専門医、産婦人科専門医、外科認定医、超音波専門医、助産師、看護師、薬剤師、検査技師等の専門職が連携し、遺伝子や遺伝のメカニズムが関与する病気や体質について、医学的・心理社会的支援とサポートを提供します。現在、出生前診断を希望されている方や、周産期における悩みと不安をおもちの方を中心に、診察および遺伝カウンセリングを行います。また、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)をご心配されている方への遺伝子検査及び遺伝カウンセリングも実施しております。
遺伝カウンセリングについて
こんなことで心配や不安を抱えていませんか?
高齢妊娠のリスクが高いと聞いたけれど・・・
赤ちゃんに何もないか心配です・・・
何度も流産を繰り返しているのですが・・・
自分はがん家系ではないかと思っています・・・
乳癌の遺伝検査を受けたいと考えています・・・
自分や家族の病気が遺伝するかもしれないと心配で・・・
遺伝検査について
妊娠中の検査について
妊娠出産に伴う不安や悩みは様々ですが、生まれてくる赤ちゃんの健康状態は、すべての妊婦さんやそのご家族にとって、最も重要なテーマとも言えるでしょう。事前に胎児の健康に関する情報を把握することで、分娩時期や分娩様式、分娩後の生育環境を準備しておくことが出生前診断の目的です。当院では、母体血清マーカー検査・羊水検査・4D超音波検査を提供しております。
羊水検査について
羊水検査とは、羊水中の浮遊胎児細胞を培養したあと、胎児の染色体における数や形の異常の有無を調べる、侵襲的出生前診断の一つです。検査時期は妊娠15週~18週となります。またこの検査を希望される場合、事前の遺伝カウンセリングが必要となります。
BRCA検査について
~遺伝性乳がん・卵巣がん症候群の遺伝子検査~
親から代々受け継ぐ遺伝子の一部に異常があり、それが原因となって発症する乳がん、卵巣がんのことを、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群といいます。がん全体の中で、これら遺伝性のがんは約10%を占めており、乳癌全体の中でも遺伝性乳がんは20~30%を占めています。
BRCA検査では、5~10mlの採血をして原因遺伝子の異常があるかどうかを検査します。異常が認められる場合は、乳癌・卵巣がんの発症リスクが高いため、一般のそれらのがんの対処とは多少異なる留意点があります。臨床遺伝専門医および外科専門医(乳がん検診担当医)により、それらの留意点に関して指導いたします。
またこの検査を希望される場合、事前の遺伝カウンセリングが必要となります。
次のいずれかに当てはまる場合等は、詳しいリスク評価を受けることがお勧めします。
- 若年性乳がん(目安:40歳以下で診断された)
- トリプルネガテイブ乳がん
- 卵巣がん
- 男性乳がん
-
血縁者の中で以下の疾患に当てはまる人がいる(女性に限らない)
- 50歳以下で乳がんを発症
- 卵巣がんを発症
- 乳癌またはすい臓がん、前立腺がんを発症